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1.訪載天山道士不遇
2.峨眉山月歌
3.江行寄遠
4.秋下荊門
5.渡荊門送別
6.望天門山
7.金陵酒肆留別
8.蘇台覧古
9.越中覧古
10採蓮曲
11緑水曲
12越女詞
13淮南臥病書懐寄蜀中趙徴君
14贈孟浩然
15黄鶴楼送孟浩然之広陵
16登太白峯
17少年行
18相逢行
19玉階怨
20春思
21秋思
22子夜呉歌其一 春  
23子夜呉歌其二 夏
24子夜呉歌其三 秋  
25子夜呉歌其四 冬
26・塞下曲六首 其一(五月) 
27・塞下曲六首 其二(天兵) 
28・塞下曲六首 其三(駿馬) 
29・塞下曲六首 其四(白馬) 
30・塞下曲六首 其五(塞虜) 
31・塞下曲六首 其六(烽火) 
  ・塞上曲(大漢)
32 玉真公主別館苦雨贈衛尉張卿二首(録一) 雑言古詩
33 関山月 五言古詩
34 王昭君二首 五言絶句
   王昭君二首 雑言古詩
35李白王昭君詠う(3)于巓採花
36楊叛児 雑言古詩
37静夜思 五言絶句
38酬坊州王司馬与閻正字対雪見贈 五言古詩
39玉階怨 五言絶句
40春帰終南山松龍旧隠 五言古詩
41 烏夜啼 七言古詩
42 粱園吟 雑言古詩
43 杜陵絶句 五言絶句
44  春夜洛城聞笛 七言絶句
45 元丹丘歌  
46.西嶽雲臺歌送丹邱子   
47.寄東魯二稚子  
48.襄陽歌



56 遊南陽清?泉
57 安陸白兆山桃花巌寄劉侍御綰
58 太原早秋
59 将進酒
60 襄陽曲四首(1)
61,62,63襄陽曲四首

玉階怨 李白39


6月24

李白39玉階怨 満たされぬ思いの詩。

李白39玉階怨 満たされぬ思いの詩。

 この詩は、掛けことばだらけの詩でおもしろい。宮中にいてできる詩ではなく想像の言葉遊びの詩と思う。

玉階怨

玉階生白露、 夜久侵羅襪。
白玉の階きざはしに白い露が珠のように結露し、 夜は更けて羅うすぎぬの襪くつしたにつめたさが侵みてくる。

却下水晶簾、 玲瓏望秋月。
露に潤った水晶の簾をさっとおろした、透き通った水精の簾を通り抜けてきた。秋の澄んだ月光が玉の光り輝くのを眺めているだけ。



白玉の階きざはしに白い露が珠のように結露し、 夜は更けて羅うすぎぬの襪くつしたにつめたさが侵みてくる。
露に潤った水晶の簾をさっとおろした、透き通った水精の簾を通り抜けてきた秋の澄んだ月光が玉の光り輝くのを眺めているだけ。

 面白いのは句は2語+3語だが、3語+2語でもよい。


生⇔侵⇔水⇔望  玉階⇔白露⇔夜久⇔羅襪⇔却下⇔水晶簾⇔玲瓏⇔秋月
それぞれの言葉が、それぞれの言葉で機能しあい意味を深くしていく。

・長く待って玉階に白露、夜久くて羅襪のままで 却下した水晶簾、 玲瓏の秋月、今夜も来ない。

生きている、浸みてくる、潤ってくる、希望したい。



 後宮でこの状態でいるのは、楊貴妃が後宮に入って玄宗に寵愛され始めたころとか、考えがちになるが、時期や人物の特定はこの詩からはしないほうがよい。後宮に入ることは、天使のお声がかかってのこと、一族名誉である。貴族階級、士太夫などでも、夫人は何人もいておかしくない時代だ。貴族夫人の邸の床が大理石であってもおかしくない。一方では喜びと他方では、悶々として暮らすこの矛盾を詠っている。

 後宮で皇帝のの成りを待つだけの女の詩と考えるのは単純すぎる。
 満たされない思いを多くの女性たちが持っていたのだ。しかしその美貌により、一家、一族の生活がよくなる。家族にのし上がっていける可能性を持たせることになるそういう現実を考えながらこの詩をみていくと、いろんなことを考えさせてくれる。李白は天才だなと感じる。




玉階に白露生じ、 夜久しくして羅襪ちべつを侵す。
水晶の簾を却下するも、 玲瓏として秋月を望む 。



玉階怨
 楽府特集『相和歌・楚調曲』。宮怨(失寵の閨怨)を歌う楽曲名。題意は、後宮の宮女が(なかなか来ない)皇帝の訪れを待ち侘びる、という意。

玉階生白露
白玉の階きざはしに白い露が珠のように結露し。 
・玉階:大理石の後宮のきざはし。外を誰かが通っていても玉階からの音で誰だかわかる。大理石に響く靴の音はそれぞれの人で違うのだ。ほかの通路とは違う意味を持っている。 ・生白露:夜もすっかり更けて、夜露が降りてきた。時間が経ったことをいう。

夜久侵羅襪
夜は更けて羅うすぎぬの襪くつしたにつめたさが侵みてくる。
 ・夜久:待つ夜は長く。 ・侵:ここでは(夜露が足袋に)浸みてくること。 ・羅襪:うすぎぬのくつした。 ・襪:〔べつ〕くつした。足袋。 足袋だけ薄絹をつけているのではなく全身である。したがって艶めかしさの表現である。


却下水精簾
露に潤った水晶の簾をさっとおろした。
 ・却下:下ろす。 ・水:うるおす。水に流す。水とか紫烟は男女の交わりを示す言葉。 ・精簾:水晶のカーテン。窓際につける外界と屋内を隔てる幕。今夜もだめか! 思いのたけはつのるだけ。


玲瓏望秋月
透き通った水精の簾を通り抜けてきた秋の澄んだ月光が玉の光り輝くのをただ眺めているだけ
 ・玲瓏:玉(ぎょく)のように光り輝く。この「玲瓏」の語は、月光の形容のみではなく、「水精簾」の形容も副次的に兼ねており、「透き通った『水精簾』を通り抜けてきた月光」というかけことばとして、全体の月光のようすを形容している。「却下・水・精簾+玲瓏・望・秋月。」 ・望秋月:待ちながらただ秋の月を眺め望んでいる。 ・望:ここでの意味は、勿論、「眺める」だが、この語には「希望する、待ち望む」の意があり、そのような感じを伴った「眺める」である。