66謝公亭
李白66謝公亭
謝公亭
謝公離別處。 風景?生愁。
客散青天月。 山空碧水流。
池花春映日。 窗竹夜鳴秋。
今古一相接。 長歌懷舊游。
謝公亭は 別れの場所で知られたところ、辺りの風景は いつも哀愁を感じさせる。
人々が 散りぢりになった後青い夜空には月だけが輝き、人気の無い山中には 青い水だけが流れる。
池のほとりの花は 日光を受けて明るく映え、窓辺の竹は 秋には夜風を受けてさらさらと鳴る。
ここ謝公亭においてこそ 現在と過去とは一緒に結ばれている、緩やかな調べで歌いつつ 在りし日の交遊のさまを偲ぶのだ
謝亭離別處。 風景?生愁。
謝公亭は 別れの場所で知られたところ、
辺りの風景は いつも哀愁を感じさせる
○謝公亭 安徽省宣城県の郊外にあった。李白の敬愛する六朝の詩人、謝?むかし宜州の長官であったとき建てた。苑雲という人が湖南省零陵県の内史となって行ったとき、謝?は出来たばかりの亭で送別し、詩を作っている。
客散青天月。 山空碧水流。
人々が 散りぢりになった後青い夜空には月だけが輝き
人気の無い山中には 青い水だけが流れる
池花春映日。 窗竹夜鳴秋。
池のほとりの花は 日光を受けて明るく映え
窓辺の竹は 秋には夜風を受けてさらさらと鳴る
今古一相接。 長歌懷舊游。
ここ謝公亭においてこそ 現在と過去とは一緒に結ばれている
緩やかな調べで歌いつつ 在りし日の交遊のさまを偲ぶのだ
○舊游 謝?の時代の交友のありさまを言う。苑雲との交流を意識している。
李白は尊敬しある時はその詩を模倣もした謝?ゆかりの亭に来た。昼間は多くの人がここで別れた。出征前のひと時を過ごしたのか。同じ景色を愛でても後にはその景色だけが残っている。別れの悲しみを月、清い水、花、窓辺を静かに詠っている。別れを悲しみだけで詠わない李白、自慢の形式である。
謝亭 離別の處、 風景 ?(つね)に愁を生ず。
客は散ず 青天の月、 山 空しくして碧水 流れる。
池花 春 日に映じ、 窗竹 夜 秋に鳴る。
今古 ひとえに相接する、長歌して舊游を懷う。